小児用肺炎球菌ワクチン

小児期の髄膜炎を起こす細菌としては、Hib(インフルエンザ桿菌)のほかに、肺炎双球菌があります。この細菌は、名前とおりに肺炎をおこしたり、中耳炎などの起炎菌にもなりますが、その最重症が髄膜炎や敗血症なのです。頻度は、Hib の 1/3 ~半分ほどですが、罹患年齢が、Hib より幅広く、乳幼児から時には、学童期に及ぶことがあり、しかも Hib より重症化しやすい、後遺症を残しやすいとされています。また、ごたぶんにもれず、抗生物質が効かない耐性菌の出現と言う問題もあります。
従来から成人、とくに高齢期の肺炎双球菌感染症には、ワクチン(商品名ニューモバックス)が存在してきましたが、残念ながら、小児の髄膜炎を予防する効果はありませんでした。そこで、近年、効果のあるワクチンが開発されました。それが今回の商品名プリべナーというワクチンです。
  • その効果
  • 先に導入されたアメリカでは、ワクチン接種後には、肺炎双球菌による髄膜炎は激減しています。下図は、肺炎球菌.jp からの図ですが、その減少率がよくわかります。2007年にはWHO より、すべての国において小児用肺炎球菌ワクチンを、定期接種に優先的に導入するよう推奨されています。

    定期接種開始前と開始後の発症率※の比較(アメリカ)

    MMWR 2008; 57(06):144-148より作図※ワクチンに含まれている肺炎球菌の7つの型による感染症の発症率

    日本でも、Hib ワクチンとともに普及すれば、一部の細菌によるものを除いて、親御さんや小児科医を悩ませ、そしてなによりも幼い子どもの命や将来を奪いかねない細菌性髄膜炎制圧も夢ではありません。また、小児が感染元とされる、高齢者の肺炎双球菌感染症も減少すると言われています。
  • 接種のスケジュール
  1. 標準接種 接種開始年齢 2か月齢以上 7ヵ月齢未満
    • 初回免疫(3回) 3週間から8週間の間隔で。
    • 追加免疫(1回) 初回から半年〜1年後
    • 西成民主診療所では、原則として、Hib、三種混合と同時に行っています。
  2. 接種開始年齢 7ヵ月齢以上 12ヵ月齢未満の場合
    • 初回免疫(通常 2回) 3週間から8週間の間隔で。
    • 追加免疫(1回) 初回から半年〜1年後
    • 西成民主診療所では、原則としてHib、三種混合と同時に行っています。
  3. 接種開始年齢 1歳以上 2歳未満の場合
    • 初回免疫(通常 1回)
    • 追加免疫(1回) 初回から半年〜1年後
    • 西成民主診療所では、相談に応じて、Hib、三種混合追加接種と同時に行っています。
  4. 接種開始年齢 2歳以上 9歳未満の場合(ただし、無料接種は、5歳未満)
    • 初回免疫(通常 1回)のみ
    • 西成民主診療所では、相談に応じて、三種混合追加接種と同時に行っています。
個別のお子さんのスケジュールは、ご相談ください。また、下図のPfizer 社提 供の図も参照してください。

  • 副反応
  • 現在、世界多数の国で採用されていますが、重篤な副作用は報告されていません。注射時の疼痛や数日後の局所の腫れは、若干多いようです。
  • 西成医療生協での実施について
  • 2010年5月17日から接種開始しています。料金は、医療生協組合員価格で、1回につき、8500円です。

特報

2011年2月から、ようやく 肺炎球菌ワクチンの公費助成制度が始まります。大阪市にお住まいの方は、西成民主診療所での接種は無料となります。これを機会にぜひご予約ください。

メールでも、西成医療生協西成民主診療所では予約受け付けています。携帯でも、OK です。メー ル入力フォームから申し込んでください。1週間前後で、接種可能です。

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